定義

グリッド取引

グリッド取引は価格レンジに買い注文と売り注文を階層状に置く手法です。定義、1グリッドの経済性、宣伝が省くトレンドリスクを解説します。

更新日

グリッド取引とは、価格レンジを複数の水準に分割し、下方に買い注文、上方に売り注文を並べて、価格が二つの水準を往復するたびに値幅を取るマーケットメイク型の戦略です。レンジ相場では小さな利益を高頻度で積み上げます。トレンド相場では組が成立しなくなり、代わりに方向性のある建玉を抱えます。そのとき壊れているのは戦略ではなく、相場のレジームです。

別名
グリッドボット · グリッド戦略

計算方法

            Divide a price range into levels; buy each level down, sell each level up.

Spacing %   = (Upper − Lower) ÷ (Levels − 1) ÷ Lower × 100
Net / grid  = Spacing % − Fee % × 2

Earns spread in a range. Accumulates inventory in a trend.
          

計算例: 58,000〜72,000に40本 → 間隔0.62%。片道0.02%なら1グリッドの純益は0.58%。

手数料が間隔の下限を決める

成立した買い→売りの1組ごとに手数料は2回課されるため、水準間の粗い値幅が手数料率の2倍を超えて初めてグリッドは利益を生みます。本数を増やすと約定が増えて生産的に感じますが、手数料は変わらないまま間隔だけが狭まります。一定の密度を超えると、絶えず売買しながら手元には何も残りません。

グリッドはマーチンゲールではない

価格下落時に買い増す点が共通するため混同されます。しかしグリッドは事前に固定した水準で、事前に決めた等量を買います。マーチンゲールは負けるたびに枚数を増やし、一度の反転で過去の損失をまとめて取り戻そうとします。前者のエクスポージャーは上限があり事前に把握できますが、後者は無制限に膨らみます。

よくある誤読

グリッドボットは成立取引数と勝率で宣伝されがちですが、どちらも構造上ほぼ完璧になります。成立した組はすべて利益だからです。結果を決めるのは価格がレンジを離れたときの含み在庫であり、その数値はどちらの統計にも現れません。

出典

本用語集は教育目的です。ここに投資助言は含まれず、記載のいかなる指標も将来の結果を予測するものではありません。

定義を知るのは簡単な部分

ドローダウンの意味を知っていることと、それに達したら止まる仕組みを持っていることは別です。QANTERIONは戦略の稼働中にこれらの制限を実際に適用します。