定義
破産確率
破産確率とは、優位性が複利で効く前に戦略が破綻閾値へ到達する確率です。定義、計算式、そしてこれが優位性ではなくサイジングの問題である理由。
破産確率とは、戦略の優位性が複利で効いてくる前に、一連の取引が口座を所定の破綻閾値まで押し下げる確率です。勝率、ペイオフレシオ、1トレードあたりのリスク、そして何%のドローダウンを破綻とみなすかで決まりますが、支配的なのは後ろの二つです。だからこそ同じ戦略統計が、極めて安全にも、ほぼ確実に失敗するようにもなり得ます。
- 別名
- RoR · 破綻確率
計算方法
A = (p·R − q) ÷ (p·R + q) normalised edge
U = Ruin threshold % ÷ Risk per trade %
RoR = ((1 − A) ÷ (1 + A))^U when A > 0, otherwise 100 %
p = win rate q = 1 − p R = payoff ratio
計算例: 勝率45%・ペイオフ2:1・リスク1%・破綻閾値40% → 確率はほぼゼロ。
サイジングが桁単位で動かす
1トレードのリスクを半分にすれば吸収できる連敗数は倍になり、破産確率はその回数に対して指数的に下がります。リスク1%の戦略と同じ戦略のリスク5%版は、程度の違いではありません。まったく別の命題であり、通常の連敗を生き延びられるのは一方だけです。
破綻閾値が100%であることはまずない
ほとんどの口座は空になるずっと前に放棄されるため、意味のある閾値は「実際に手を止めるドローダウン」であって100%ではありません。−40%で放棄された戦略は−100%で清算された戦略と同じくらい完全に失敗しています。閾値を正直に設定して初めて、算出される確率に意味が生まれます。
よくある誤読
低い破産確率は安全の保証として読まれがちです。しかし式は一定比率のリスク、取引の独立性、安定した優位性を前提としており、現実の戦略は三つとも破ります。損失はレジーム転換で固まり、相関する建玉は分散して見えるリスクを再集中させます。危険度の下限として扱ってください。
実際に計算する
出典
- Grinstead and Snell's Introduction to Probability — American Mathematical Society (CHANCE Project edition)
- Optimal Gambling Systems for Favorable Games — Proceedings of the Fourth Berkeley Symposium (UC Berkeley Digital Collections)
本用語集は教育目的です。ここに投資助言は含まれず、記載のいかなる指標も将来の結果を予測するものではありません。
定義を知るのは簡単な部分
ドローダウンの意味を知っていることと、それに達したら止まる仕組みを持っていることは別です。QANTERIONは戦略の稼働中にこれらの制限を実際に適用します。